遊漁船とは?初心者でも楽しめる釣りの遊び方から注意事項の解説
遊漁船とは、遊漁船業の適正化に関する法律に基づいて都道府県知事の登録を受けた事業者が運営する船舶のことを指します。
この事業の主な目的は、乗客を漁場に案内し、釣りや他の方法で水産動植物を採捕する機会を提供することです。
遊漁船はレクリエーション活動の一環として、一般の人々が海や湖、川などの自然の水域で釣りを楽しむために利用され、利用者は船に乗り、指定された漁場へ移動し、そこで釣りを行います。
このサービスは釣りが趣味の人々はもちろん、家族や友人とのアウトドア活動や、観光の一環としても利用されています。
遊漁船と漁船の違い
当船を利用されるお客様の質問でもよくある「遊漁船と漁船の違いって何?」についてですが、どちらも船である点は共通していますが、その目的や使用方法に大きな違いがあります。
まず、漁船は漁業を行うために使用される船で、魚や貝などの水産物を漁獲することを目的としており、漁獲した水産物を運び出すための設備や施設を備えています。
一方、遊漁船はレジャー目的で釣りを楽しむための船で、船上で釣りを楽しむために必要な設備やサポートが提供され、船長やクルーが船の運航を行い、釣り人に必要なアドバイスや手助けをしてくれます。
また、クルージングや海上散歩などにも利用され、一般的にはトイレやテーブル、椅子などが備え付けられており、比較的快適な空間となっています。
船で釣りをするなら遊漁船の利用が一般的
遊漁船は釣りを楽しむために使用されることが主で、「遊漁船=釣り船」という認識の人も多いです。
まったくの初心者でも楽しめるのが遊漁船
遊漁船では、釣り人が安全に釣りを楽しむために、船長やクルーによるサポートがあります。
船長やクルーは、釣り人に必要なアドバイスや手助けを行ったり、釣れた魚をさばいたり、船の安全を確保するための操船や運航を行います。
サポートの例
- 釣りのアドバイスや技術指導:釣り初心者や経験者でも、より効果的な釣りをするために、船長やクルーから釣りのアドバイスや技術指導を受けることができます。
- 餌や仕掛けの用意:遊漁船によっては、船長やクルーが餌や仕掛けを用意してくれる場合があります。釣り人が自分で用意する場合もありますが、初めての場所や狙う魚によっては、船長やクルーのアドバイスを受けた方が良い場合があります。
- 魚のさばき:釣れた魚を船上でさばいてくれる場合があります。遊漁船によっては、さばき方を教えてくれる場合もあります。
- 船の安全確保:船長やクルーが操船や運航を行い、釣り人が安全に釣りを楽しめるようにします。また、緊急時には、適切な対応を行ってくれます。
これらのサポートは、釣り人がより快適に釣りを楽しめるようにするためのものであり、遊漁船を利用する際には、船長やクルーとのコミュニケーションを大切にし、安全に楽しい釣り体験をすることが大切です。
レンタルサービスがあるので道具を持ってなくてもOK
遊漁船では、自分専用の釣り道具を持ち込んで釣りを楽しむことができますし、竿やリール、ルアーやエサ、仕掛け、タックルボックスなどを、レンタルサービスしている船も多いので道具がなくても問題ありません。
釣り人自身が持ち込むものとしては、飲み物や食料、タオル、着替え、日焼け止めや虫よけスプレーなどでOKです。
ただし、遊漁船によっては、釣り人が持ち込むものを制限している場合もありますので、遊漁船を利用する前に必ず事前に確認しておきましょう。
ちなみにですが、当船では釣り道具は全てレンタルしていますので、釣りに関してお客様に用意してもらう物はありません。
遊漁船でできる釣りの種類
遊漁船では、多くの種類の釣りを楽しむことができます。以下に、代表的な釣りの種類について紹介します。
竿釣り:釣り竿に仕掛けをつけて、手で竿を握り、魚を釣る釣り方です。サビキ釣りやアジング、メバリング、アオリイカ釣りなど、さまざまな種類があります。
ルアーフィッシング:人工餌であるルアーを使って、魚を釣る釣り方です。ルアーには、種類によって形状や色、動きが異なるものがあり、それによって狙う魚や釣り方が異なります。バス釣りやシーバス釣り、エギング、タイラバなどが代表的なルアーフィッシングです。
海底釣り:船底に落としたエサを底に付けた仕掛けで釣る釣り方です。タチウオ釣りやカサゴ釣り、マゴチ釣りなどが代表的です。
ジギング:船からジグヘッドやメタルジグを落とし、魚を誘って釣る釣り方です。タイやカンパチ、イカ釣りなどが代表的なジギングです。
深海釣り:水深の深い場所で釣りを行う釣り方で、仕掛けは船から落として、沈ませるようにして釣ることが多いです。マダイ釣りやキンメダイ釣り、アジ釣りなどが代表的な深海釣りです。
以上が、代表的な釣りの種類ですが、実際にはそれぞれの釣り方にさらに細かな種類があるため、釣り人によって楽しむ釣り方が異なります。
また、遊漁船によっては、狙う魚や釣り方に応じたコースを用意している場合もあります。
遊漁船を利用する人が揃えておきたい準備物
ここでは遊漁船を初めて利用する人に向けて、乗船前に揃えておきたい物をいくつか紹介していきます。
当船を利用されるお客様からの質問で多い内容をまとめていますので、これから遊漁船を利用する人は揃えておきましょう。
防寒着などの服装
遊漁船に乗る際は、海上での突然の気象変化に備えて、防寒着や雨具を用意することで、風や波しぶきなどから身を守ることができ、快適な釣り体験を楽しむことができます。
季節や天候に合わせた衣服を用意しておくこともおすすめで、服装には動きやすさも大切です。釣りは体を動かすことが多いため、スポーツウェアやジャージ、ジーンズなど、動きやすい衣服が適しています。
また、足元は滑りにくい運動靴やブーツが安定感があり歩きやすくておすすめで、できれば釣り専用に販売されているものがベストです。
最近の釣り用衣服類は「カッコイイ・かわいい」といった作りが多いのでチェックしてみてください。
帽子やサングラス
夏場の遊漁船では、紫外線の影響を受けることが多いため、帽子やサングラスの着用が推奨されています。
帽子は頭部を守り、サングラスは目を守ることができ、釣り中は太陽の光が反射して眩しい場合がありますが、サングラスを着用することで、視界を確保できるため安全です。
また、帽子は日除け効果もあり、熱中症対策にもなります。適度な装備を整え、快適で安全な釣り体験を楽しんでください。
日焼け対策は超重要
特に女性の方は「日焼けしたくない」という人は多いと思いまので、遊漁船を利用する際はいつも以上に徹底した対策をしておきましょう。
海の上は思っている以上に日焼けしますので注意してください。
船上での飲食物
飲食物を販売する遊漁船もありますが、基本的に飲食物は持参なので水分補給のための飲み物や軽食を用意しておきましょう。
遊漁船での釣りには長時間を費やすことがあり、水分補給や腹ごしらえが必要で、特に夏場の遊漁船では、日差しが強いため、水分補給が欠かせません。
飲み物としては、水やスポーツドリンクなどを用意しておき、腹ごしらえには、軽食やおにぎり、サンドイッチなどがおすすめです。
なお、当船では「電子レンジ・ポット」を完備しているので、温かい食べ物や飲み物を船の上で楽しむことができます。普段と違う環境での飲食はいつもと違う味わいを体験できます。こういった体験も遊漁船ならではの楽しみ方になります。
防水のカバンやポーチ
遊漁船で釣りをする際は、貴重品やスマートフォンなどの機器が濡れてしまうことがあるので、防水のカバンやポーチに入れて保護することを推奨します。
また、カメラを持っていく場合は、防水のカメラやカメラケースを用意することも大切です。釣りに集中しているうちに貴重品を失ってしまうことがないように、防水グッズを用意しておくと安心です。
特にスマートフォンの扱いは注意が必要で、海に落とすと回収できませんので、首からかけれる防水ケースを買っていおいて損はないです。
遊漁船を利用するときの注意事項
遊漁船での釣りは自然の中での贅沢な時間を過ごすことができる魅力的なアクティビティです。しかし、海上での釣りには危険も伴いますので、遊漁船を利用する際には安全面に配慮した行動が求められます。
加えて、キャンセルに関するルールや注意すべきポイントもありますので、ここでは遊漁船を利用する際に知っておくべき注意事項を紹介します。
天候や海況の影響で中止になることがある
遊漁船では天候や海況によっては、当日に出航が中止になる場合があります。
また、船に乗ってからも海況が急に荒れてしまうこともあり、荒れた海では危険リスクが高まるため、海に出たあと急遽中止になることもあります。
どうしても船でのレジャーは天候や海況に左右されてしまう場面が出てきますので、「状況次第では中止もあり得る」ということは知っておきましょう。
クルーへの接し方は常識的な範囲を心がける
船のクルーには、釣りのアドバイスや船の操縦、釣果の処理などを依頼することができます。
ただし、遊漁船では他のお客さんと同船する場合もありますので、クルーに対して無理な要望をすることは避け、常識的な範囲でのサポートをお願いしましょう。
また、クルーの指示には従い、安全面にも配慮した行動を心がけ、クルーが指示する注意事項には必ず従い、船内や船外での危険行為を避けましょう。
乗り物酔いが少しでもある人は事前対策しておく
船酔いは個人差があり、完全に防ぐことはできませんが、いくつかの対策があります。
薬を飲む:市販の酔い止め薬や、病院で処方される薬を利用することができます。ただし、副作用がある場合もあるので、医師に相談してから利用することをおすすめします。
飲酒を控える:アルコールは船酔いを悪化させることがあるので、飲酒は控えましょう。
食事をとる:空腹の状態で船に乗ると船酔いしやすくなります。出発前に軽く食事を済ませることで、船酔いを和らげることができます。
頭を冷やす:船酔いの原因の一つに、内耳と視覚のバランスが崩れることが挙げられます。視覚に刺激を与えるために、風を感じる場所に移動したり、顔を水で洗ったりすることが効果的です。
姿勢を正す:船の揺れに合わせて、体を動かすことで船酔いを和らげることができます。船の進行方向と正対して座ることや、体を軽く前後に揺らすことが効果的です。
これらの対策を行うことで、船酔いを和らげることができます。ただし、万が一船酔いしてしまった場合は、クルーに相談して対処してもらいましょう。
船酔いは致し方ないですが、遊漁船は他のお客さんと同船することも多いので、他のお客さんに迷惑をかけないためにもできる限り事前対策はしておきましょう。
キャンセルはできるだけ早く伝える
出船の準備には、船の点検や燃料補充、クルーの手配など、多くのコストがかかりますので、予約後にキャンセルする場合は、できるだけ早く船会社に連絡して伝えるようにしましょう。
多くの場合、「1周間前のキャンセルは無料」「当日のキャンセルは乗船料の〇〇%」などと設定していますので、予約前にキャンセルポリシーも確認しておきましょう。
まとめ
遊漁船とは、遊漁船業の適正化に関する法律に基づいて都道府県知事の登録を受けた事業者が運営する船舶のことを指し、この事業の主な目的は、乗客を漁場に案内し、釣りや他の方法で水産動植物を採捕する機会を提供することで、「遊漁船=釣り船」とい認識でOKです。
遊漁船の利用をお考えの方は、出船前に持ち物や服装、船酔いの対策、釣った魚の持ち帰り方法などについて確認することが重要で、天候や海況についても事前に確認しつつ、服装や防寒具、防水グッズを用意しましょう。
船内ではクルーの指示に従い、釣り方や船の操縦、釣果の処理などを依頼することができますが、無理な要望は避けるようにしてください。最後に、船上での飲食物や貴重品の保護にも注意を払い、安全に楽しい釣りを楽しむことが大切です。
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